09/8月・9月・10月

~~~ミルク色のコチカ~~~

奮闘記 -100!-

2009年9月


<昔シリーズ>


貧相な子猫でした

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9/3偉大なるネコの舌 9/11コチカの流儀 9/16秋の場所替え 9/20秋のスイッチ・オン
9/28真剣勝負 9/30お風呂バトル、私の負け


9月1日(火)

コチカ奮闘記100ページに突入!
もはや奮闘記でもないので、これを機にタイトルを改めようかな。
何がいいかな〜



 *  *  *  * 


9月2日(水)

今日はコチカに出会った記念日である。
あれから奮闘記と称して日記を書き始めて、8年、100ページ目を迎えた。
そもそも拾った子猫を里子に出そうと思ってウェブを立ち上げたのだし、
コチカという名前も、ずっとうちにいるわけではないので、
チェコ語で"ネコ"という意味の"コチカ"と暫定的に名前をつけたのだ。

ネコなどどういう状況にあっても拾うような人ではなかった私が下半身不随のコチカを拾い、
一生動物を飼うことなぞない、と信念みたいに思っていたのがあっさり覆されて、
コチカと暮らしていこうと、ものすごい決意があるわけでもなく、決心した。

それから8年、当たり前にネコと一緒に過ごす生活を謳歌している。
謳歌だなんて、大げさだと思うけれど、確かに謳歌している。
コチカがいる生活、いない生活を想像してみると、雲泥の差があるし、
真っ白ふわふわのコチカが、こんなにも心の中に彩を流し入れてくれた。
コチカは人生の宝であり、冷酷にもコチカを捨てた元の飼い主にさえ、感謝している。
それは夫も同じことだけれど、そんな風に思わせるのは、
一重にコチカというネコが持つ、純粋なエネルギーゆえだろう。
人の膝の上で昼寝ができるほどに小さいくせに、なんて大きな存在なのだろう。



 *  *  *  * 


9月3日(木)

<偉大なるネコの舌>

おとといだったか。
コチカが私の左手首の、親指の下のちょうど骨の辺りを、
ペロペロしてくれていた。

どういう理由でか、ひどくこだわった様子で、熱心に舐めている。
ざりざりと痛いのだけど、折角その気になっているので、我慢していた。

その夜、お風呂に入ったとき、
お湯が当たったらひりひりするので見てみたら、
コチカの舌が当たったらしい場所が、長四角に赤くなっている。

お風呂から上がってから、軟膏でも塗っておこうと、
改めて見てみると、へ〜〜〜〜
ひりひりするのに、すごくきめ細かく、なめらかに赤くなっている。
こんな柔らかなタッチの擦り傷は初めて見た。
夫に見せると、ふーんと感心し、ネコの舌で削れたのかね、と言った。
元々表面のなめらかな部分である。
ヒフのざらざらが削れた、というのもピンとこないけれど、
いちばん細かいコンパイラでこすってもこうはならないだろう。
ネコの舌、恐るべし。。。



 *  *  *  * 


9月4日(金)

夕方のちょっと前に、ストレッチをしようと寝室に向かった。
コチカはどこかで寝ているようだったが、
黙って行くと気が悪いので、行くよー、と声をかけた。

ベッドに仰向けになり、
ウォーミイングアップに体をもぞもぞ揺らしていると、
コチカがのっそり入ってきた。
何やってんの、と床から首を伸ばして見ているので、
コチカは寝るんでしょ、私は体操するから、と声をかけると、
ぴょん、と載ってきた。

夜寝るときと同じ状況なので、
腕と脇の間に入り、肩のあたりでもみもみ。
それから両手をそろえてあごを乗せ、薄目になった。
大概、もうちょっとしたら離れていくので、
そのつもりで待っていたら、コチカはなかなか出て行かない。
どうやら眠ってしまったようだ。
いやー困った。
こでは体操ができない。
うかうかしていると、私まで眠たくなってきてしまう。

いつももうちょっといてほしい、と思っているのに、
腕の中から這い出ていく。
なのに、早く出てってほしい、と思っていると、こうである。
今日は居心地よく感じるのだろうか。
だったら、いつもすぐ出て行ってしまうのは、なぜ?



 *  *  *  * 


9月5日(土)

いつもテーブルの下なので、
真上から撮れないのが残念。


半月なネコ。


 *  *  *  * 


9月7日(月)

リビングの隅のテーブルの下にいたコチカが、
いきなり走り出てきて、私のそばに来て、真剣な眼差しで太ももの上を見つめ、ぴょーンと飛び乗り、人の顔を見る。
何事かと驚くのだけど、結局なんということはなく、私のところへ来ただけらしい。
なんで走るの?



 *  *  *  * 


9月8日(火)

コチカはなぜ急に走り出すか。
以前の住まいで、毎日散歩していたことが恋しくて、
妄想が起きてしまうのだろうか、とふと思うことがある。
淡く、楽しめる程度のものだといいけど。。



 *  *  *  * 


9月9日(水)

お客さんがきた。
元気いっぱいによくしゃべり、よく笑う人です。
なので、コチカの額にしわが。。


なんであんたはそこにいてオレを見てるわけ?


 *  *  *  * 


9月11日(金)

<コチカの流儀>

コチカは寝室に入ってくるときに、必ず声をかける。
いつでも好きなときに入ってこれるよう、ドアは開けてある。
コチカもそれを知っているのに、
その日初めて入ってくるときには、必ず、にぁ〜、と声をかける。
そして人間が、ちゃちゃ、おいで〜、などと2回ほど言うと・・2回以上言わないといけない・・
ドアの隙間に体をこすりつけて、ごそっと入ってくる。
人間が寝てしまっていると、もう勝手に出入りする。
この流儀はいったいどこからくるものだろうか。



 *  *  *  * 


9月12日(土)

朝起きてきたら、コチカの毛のかたまりがいくつか落ちていた。
コチカの手を見ると、舐めすぎて禿げているところがある。
こないだは足がそうなっていた。
足の方はだんだん毛も生えてきているが、
ストレスかなあ。
心配。



 *  *  *  * 


9月14日(月)

舐めすぎて毛が抜けたり、
急に走り出すことがあったりして、
ストレスを持っているようなのが心配だし、
近所の病院から、秋のグルーミング・パックなどと言って、
再診料無しの、爪を切ったり、耳を診たりという、よくわからないパックの案内が来ていたので、
検診をしてもらいがてら行ってきてよ、と夫に何度か頼んだら、
なんの心配もしていないらしい夫は、面倒くさいのもあって、
自分は具合悪くても病院行かないくせに、
なんでコチカばっか行かせるんだよ、
と文句を言われてしまった。
コチカだって病院嫌いなんだよ!と言われたら、
それはそうなので、黙るしかない。
だぁってさー。。



 *  *  *  * 


9月16日(水)

<秋の場所替え>

和室のベランダの窓側に置いた籐椅子に座り、
瞑想をしていると、コチカが膝に載りに来る。
最近は、私がいなくても籐椅子で寝ている。
ベランダには植木の緑が目に気持ちよく、
そばには背の高いヒロバという植物が置いてあり、
葉が大きいせいか、マイナスオンが降ってきて、
ひんやり冷たくてこちらもまた気持ちいい。
ネコだからその辺には敏感で、ここはいいや、と思ったのだろう。
・・と思いきや、
今日は、キャット・タワーの最上階のハウスに詰まって(という感じ)、
寝こけていた。
思えば夏の間はハウスの中に入ることはなかった。
季節の移ろいによって、寝場所を替えるのだな。



 *  *  *  * 


9月17日(木)

秋の居場所・・秋場所から、

ハロ〜

尻尾が向こうに出ています


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9月19日(土)

秋の居場所・・秋場所にて、


朝っぱらから寝こけるネコ


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9月20日(日)

<秋のスイッチ・オン>

そういえば昨日、
キャット・タワーの最上階のハウスに詰める前に、
窓を開け、人間も含めて3人で、しばらく初秋の風になびかれていたのだが、
人間二人がそれぞれの居場所に落ち着き、
PCのスイッチを入れたりしていたら、
コチカにもスイッチが入り、いきなり弾丸と化した。

最初のうちは開いている窓と和室の間を行き来していたが、
そのうち玄関にも突っ走っていった。
回を重ねるごとにスピードが増し、
背中を丸めてビューンと飛んでった、と思ったら、
玄関で急ブレーキをかけつつ方向転換したのだろう。
すごい爪の音と、何かがドアにぶち当たる激しい音がした。
その瞬間、メイルを打っていた夫の両手の指先と、テーブルの下の足先が、
ぴょん!と飛び上がった。
驚いたときに4つの足で飛び上がるのは動物だけじゃないんだ、と感心していると、
何発目かの白い弾丸が目の前を通り過ぎ、
戻ってくると、急に勢いがなくなり、
両手足を投げ出して横になった。
やれやれ。

玄関を見に行くと、2足の靴が弾き飛ばされていて、
玄関マット・・滑り止めがついていて、おいそれとは動かないはずの・・が、
大ずれしていて、ものすごいエネルギーが炸裂したと見える。
体力余ってるんだね、コチカ。
たまにはこんな風に発散させないとね。
秋だし。



 *  *  *  * 


9月22日(火)

遅くに帰宅した人間二人。
二人そろって夜遅いのが最近では珍しいからか、
コチカは、いとも待ちわびていた、と言わんばかりに、
二人の足に替わり番コにすりすりする。
洋服を着替えて、やれやれとソファに座る私の膝に飛び乗り、
私の鼻に額をぶつける。
毎日のよしよしの始まりにする挨拶である。
痛いねえ、なにもぶつけなくても。

いつもより濃厚なよしよしを繰り返し、
ちょっと休んでリラックスすると、
ご飯〜、が始まったので、ご飯をやった。
コチカにとってはご飯の時間だが、
人間はお風呂に入らなければ、と急いでいた。
ご飯の後はたいてまったりとした時間が流れるのに、
今日は人間はいそいそと支度をしている。
なんか落ち着かなくってヘン。
嫌だ〜、とコチカはうろうろしながら、ぐずぐず言っていたが、
入浴後に人間が寝室に向かうと、静かになった。
コチカにとっては、この部分においては、いつも通りだったのだろう。
やれやれ、という顔でいるのがおかしかった。



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9月23日(水)

最上階のハウスを取り付けているネジが緩み、
入り口があらぬ方を向いてしまう。
あれれ、降りられないよ〜、助けて〜、の図




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9月25日(金)

長袖を着るにはまだ暑く、残暑も長いな、と思っていても、
朝の太陽の位置は低くなっていて、
リビングの中心にまで陽の足を伸ばしている。
やはり秋である。
コチカは起き抜けの目にはまぶしいような床の上で、
体全身に光の粉をまぶすかのように、ごろんごろんを繰り返す。
冬の分も吸い込んでおかないとね。

日中には、和室の窓のそばの籐椅子を陣取ったまま、
ずっと寝こけている。
夏とは違い、さっさと退散してしまった太陽の残した温もりが、
暑すぎず、寒くなく、ちょうどいいのだろう。
夜になって、ご飯がほしくなるまで同じ場所で寝こけているので、
コチカがいたこなんて、すっかり忘れている。
私一人の空間だと思っているのに、
畳に降り立つときの、たん、というひそかな音に、
ぞーっとするほど、驚かされるんだからね、コチカ。



 *  *  *  * 


9月27日(日)

窓を開けていると、
湿気を少々含んではいるけれど、心地よい温度の風が入り込んでくる。
網戸に鼻をくっつけるようにして、外の匂いを嗅いでいたコチカは、
私のところにやってきて、にやあ、と柔らかい声で鳴いた。
おねだりの声である。
なにかな?
と顔を覗き込むと、
にやあ、と高い声を出して、すねにすりすりする。
きっと、外に行きたい、と言っているのだろう。
残念ながらね、外は行かないよ、
と首を横に振りながら言ってみると、
声を出さずに口だけで、あ、と言った。
やっぱり外なのだ。
行きたいよね。わかるわ〜
でも外は行かないよ。
もう一度ジェスチャー付で言ってみる。
すると、
ダイニングテーブルの向こう側に座る夫に向かって歩いていった。
椅子の足をよけながら、ずいぶん奥まった場所にあるすねまで行き、
すりすり〜
ネコも昔を懐かしむということがあるのだろう、という気がする。
私も懐かしい。
もう一度散歩、したいよね。
いつかしようね。



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9月28日(月)

<真剣勝負>

このところずっと和室のベランダの窓のそばの籐椅子を陣取っている。
大概、人間がお風呂に入る頃には、キャット・タワーに場所替えしていたのに、
よほど籐椅子が気に入ったと見え、同じ場所にずっといる。

ところが、私はお風呂から出てくると、火照った体をその籐椅子で冷ます。
窓のガラスが涼しそうに見えることと、椅子の背後にある背の高い植物から、
マイナスイオンが出ているのか、そこはかとなく涼しく、気持ちいいのである。

昨日もおとといも、コチカと争ってしまった。
私はお風呂を上がると、どういうわけか、へろへろに疲れているので、
なるべく早く椅子に座りたい。
なのに、コチカが座っているのである。

ちゃちゃ、どいて、そこは私が座るの!
と言っても、なんのこっちゃ、とうっとうしそうに顔を上げるだけのコチカ。
どいてどいて、暑いし、しんどいの!どいて〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
と、お水の入ったペットボトルを振り回して、追い出す。
な、なにすんねん。。と残念そうに降りていくコチカ。
その辺に座って、あ〜、う〜、とか文句を言っているけど、
人の習慣を無視して、当たり前に椅子を横取りして、なにさ。
ここはゼッタイに譲れないのだ。
もう半年以上もこうしているのだから私は。



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9月30日(木)

<お風呂バトル、私の負け>

椅子を奪い取る段では私が勝つのだけれど、その後、負ける。
バスローブの前をはだけて、足なんか出して涼んでいるのだけれど、
その裸足の上に載ってくるのである。
火照ったヒフに体温のある上等の毛皮。
もう火ぃ吹くのですよ私は。。



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99 ⇔ 101