2004年2月
2月3日(火)
私が出張から帰ってきた。
コチカは相変わらず知らん顔。
まるでいつもと変わらず。
でも、夜はすぐに入ってきた。
夫がひとりのときには、10日のうちで2回しか入ってこなかったので、
温かいからかと思っていたのだが、どうやら違ったらしい。
なんだろう。
ふとんの中の、自分の寝る場所のせいだろうか。
*
*
*
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2月4日(水)
朝のお散歩。
早いすぎる時間は寒いので、お昼近くに。
十字路の駐車場にあるアパートのベランダ。
いつものようにベランダの下やらをくんくんしている。
ときどき座りこんだりして、神妙な様子。
かなり時間をかけているが、南に面したベランダなので、
その外側にいる私はぽかぽかと背中が暖かく気持ちいいので、
さして気にも止めずに待っていたら、
ベランダの柵のところに黒っぽい猫が現れ、あ〜、と言った。
アスカである。
思いがけない出現だったので、つい嬉しくなって、
アスカ!と声をかけたが、それと同時に、
コチカも、おお!という感じで近寄った。
なーるほど。
アスカの匂いがしていたのね。
アスカはアスカで、私たちが来ていることに気付いていながら、
知らん顔をしていたのだが、とうとう落ち着かなくなって出てきたのだろう。
ベランダの中央部分はフェンスになっているが、端はコンクリートの囲いになっている。
その囲いに顔を近づけてみると、ふーんと温かい。
陽がたまって温かくなっているのだ。
こんないい場所をよく見つけたもの。
アスカのそばに行きたいコチカは、フェンスに手をそっと伸ばすのだけど、
アスカが、あー、と言うだけでたじたじと座り込んでしまう。
アスカは手をそろえて座っている。
その前にフェンス越しにコチカもじっと座っている。
そうして私はまるで手持ち無沙汰なのだ。コチカのリードを持っているものの。
コチカ行こ、と声をかけると、2,3歩歩き出すのだが、
また、ぐにゃっ、と声を出して、戻ってしまう。
それでまたしばらく座り込み。
そんなことを3回くらい繰り返したところで、抱っこして引き上げた。
家に帰ってきてキャット・フードを5粒くらいとカツオブシを少しあげた。
それを食べてしばらく居間で毛づくろいなぞしていたけれど、
また思い出したのか、あちこちの窓辺に行って、ふにゃ〜、ぁ〜とさびそうな声を上げている。
* * *
おしっこを人間のトイレでさせてみた。
何してんの?と不安げなコチカ。
おしっこの匂いにくんくんと鼻を鳴らして、やめてよ、という目で私を見る。
*
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*
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2月5日(木)
ごく普通の1日。
夕べは夜中に目を覚ましたらコチカがいないので、
温かいので下で寝ているのかもしれないと思い、
階下に行ったがどこにも姿が見えない。
ぎょっとして二階へ戻り、南側の部屋の窓を覗いたら、いた。
温かいと言っても寒いと思うのだけどな。
* * *
私がしばらくいなかったせいか、ウンチをその辺にしてあることがある。
私が居間にいるときには絶対に言うのだけど。
*
*
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2月7日(土)
コチカのトイレを洗って干したままにしてあるので、
おしっこを人間のトイレでさせようとすると、
不審がり、嫌がる。
自分のおしっこの臭いを嗅ぐと、ますます嫌がる。
おかなに力を入れ、真剣なまなざしでにゃお〜と声を上げる。
そうすると、恐い気もしてやめてしまう。
むむ。
昨日の夜は成功したのにな。
*
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2月8日(日)
知らない猫がやってきてやーやー言っている。
コチカもそわそわ。
風呂場で、ひゃーひゃー言っているので、覗きにくると、
来るなー、と言うように恨めしい目をして声を上げた。
ちょっとたってから行ってみると、
隣の塀の上に、ここらでは見ない黒トラ。
まん丸の目をしてこちらを見ている。
どこから来たのだろうか。
ご苦労さんなことです。
* * *
人間は運動かたがた池袋へ歩いていく。
途中で何匹かの猫に会った。
500Mも来たあたりだろうか。
うちの方でも見かける黄色い猫がやってきて、
私たちの前でごろっとなった。
よく慣れたもの。
もっと行ったところで、
家と家の間の陽の当たらない冷たい窓のフェンスに、猫が3匹いた。
子猫が1匹。
人目を忍んで生きているかのように、
首を伸ばし加減で少々上目使いに胡散臭そうな顔でこちらを見た。
非常に感じが悪い。
もっと明るいところに行けばいいのに。
子供もいるのだからさ。
* * *
人間が夕飯を終わったあたりで、
コチカはそばにやってきて、甘えた目をして甘えたしぐさを見せる。
頭をテーブルの下に押し付けて、目を細くして私を見るのだ。
自動的に手が伸び、よしよし〜とやる。
コチカはそんなとき、やや目を閉じて顎を伸ばして掻いてもらっているのだが、
ときどき目を開けて私を見る。
このとき絶対コチカを見ていないとダメである。
ちゃんと心を込めてやっているのかどうか確かめているような気がするからだ。
そんなのは私の気のせいかも知れないが、
生きとし生けるもの同士の対話として、
飼い主である私が、
飼い猫が私の本心を確かめている、と思うのだから、きっと正解なのだろう、と思う。
だから、じっと目をやったまま体のあちこちを撫ぜてやる。
それにしても、汚い猫である。
耳の後ろなんか、染まったみたいにグレイである。
網戸を雑巾がけしてきれいにしないといけないな、こりゃ。。
*
*
*
*
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2月9日(月)
外は相変わらずメスを求めてうろつくオス猫たちで騒々しい。
でもお昼近くになったら静かになった。
なのでお散歩。
十字路の駐車場でごろっ。
あーもうホントに…これを見るだに掃除したくなるのだ。誰かモップもってきてぇ。。
アパートと塀の隙間の枯葉の溜まったところで、
枯葉の臭いを嗅ぎ、枯葉を掻き、おしっこスタイル。
ちゃんと足を開いて、それらしい格好に見えるのだが、
コチカがどいた後、見てみてもやはりしていない。
* * *
夕方の散歩。
白猫が後ろをすうっと通っていった。
コチカは気付かなかったが、白猫がわざわざ戻ってきたので、
コチカが気がつき、両者歩み寄った。
鼻挨拶。
初めてのことなのだろうか。
互いに姿は知っているはずだ。
つんつんとしたところで、白猫はさっと体を引いた。
お、こいつはオスだ、と思ったのだろうか。
コチカは動じることもなく歩み寄る。
鼻がくっついた感じがした。
と、白猫がだっっ、と走り去った。
コチカは追いかけたが、リードがつながれている。
白猫は自分が元々行こうとした方向と違ったのか、
戻ってきて反対側に走り去ろうとした。
コチカがまた追いかける。
目を見張るほどの瞬発力である。
ざざざっと爪の音が聞こえる。
ちょっと見たところではコチカの方が優勢に見えるのだが、
本当のところはどうなのだろう。
白猫の方が年上なのだ。
コチカの思考の単純さに面倒なものを感じ、逃げるが勝ち、とばかり逃げたのだろうか。
*
白猫が行ってしまい、ごく普通にその辺を散策。
さあ、もう帰ろ、カツオブシにしよ、と声をかけかけ家路を急ぐ。
コチカは門の前にくると、急に走り出した。
まったくもう、天邪鬼コチカよ、と思いながらカツオブシカツオブシ、と繰り返す。
しぶしぶ玄関の前に来たものの、玄関脇にある木に鼻をこすりつけている。
この頃執拗に鼻をこすりつけるが、たぶんオス猫がうろうろしているせいだろう、と思い、
待っていてやる。
ようやくやめた、と思ったら門の柵の隙間から出ていってしまった。
と、2匹の猫がもみ合いながら来た。
さっきの白猫とよそから来た茶トラである。
白猫はコチカによく似た顔で目が少々吊り上っているが、
茶トラはまん丸である。
一昔前にワッツ・マイケルという猫の漫画がはやったけれど、
あれにそっくり。
あれ?という顔をしてコチカを見たところで、
白猫に後ろから襲い掛かられた。
油断したらだめだよね。
茶トラは向かいの家の門をくぐり逃げていった。
白猫が残った。
コチカは低い声でうわぉぉぉぉぉぉぉにゃうにゃうにゃうにゃとやり始め、果敢に向かっていく。
白猫もうわ〜にゃむにゃむと始めた。
二重唱である。
なんか言い方が似ている。
それともこういうときには、ムニャムニャいうものなのだろうか。
白猫の後ろには自転車が止まっていて、
白猫はどんどん後ずさりしていくが、いられる場所は塀の下の10cmほどの縁石だけである。
コチカがひときわ高い声から始めた。
そしてだんだん下降してきて、白猫の声とシンクロする。
そうすることになにか意図でもあるのだろうか。
2匹の猫の声は通り中に聞こえていることだろう。
私はまわりを見渡した。
誰もいない。
ほっとする。
コチカはリードでつながれ、私はそのリードをもっているのだ。
人が見たら、私がケンカをさせていると思うだろうか。
と頭の隅っこで考えつつ、飛び掛かって互いに怪我をする前になんとかしなければ、
と思っていた。
が、その瞬間白猫がコチカの脇を目掛けてダッシュした。
逃げたのである。
コチカは追いかけたが、リードでつながれている。
コチカはあっさりあきらめた。
そこで幕。
* * *
やれやれ。
あれで決着はついているように見えるのだが、どうなのだろう。
徹底的にやれるところまでやらないと気がすまないものなのだろうか。
ともあれ、白猫よりもコチカの方が優勢らしいことがちょっとばかり嬉しく、
栄誉を称え、カツオブシを奮発した。
*
*
*
*
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2月10日(火)
相変わらず騒々しい。
白猫と茶トラは相変わらず何度も姿を見せる。
同じ経路を何度も何度もめぐっているように見えるのだが。
基本的に白いのだが、頭と尻尾だけが黒っぽい色がついている辮髪猫もいる。
* * *
朝はあまりにまわりが騒々しいので、散歩は控えた。
夕方の散歩では、コチカは隣の家の門の下でピタリと止まってしまった。
眼鏡を忘れた私には全然見えなかったが、猫がいるようだった。
止まることしばし。
いきなりコチカが駆け出した。
私も後を追う。
なるべく追いつけるように、と思ったら、急にコチカが止まったので、
危うくコチカを蹴飛ばしそうになりながら、どうにか背中の上を飛び越えた。
茶トラらしかった。
* * *
散歩の後、買い物へ行った帰り道。
うちから300mほど離れたところで茶トラに会った。
びっこを引いていた。
もしかして、ずっと前に軽トラの前を尻尾をぴーんと立てたまま、
悠然と歩いていたあの猫だろうか。
とっても人懐こく、小柄ながら車も車と思わないような、肝の据わった猫なのである。
* * *
なにしろ、暗隅を凝視して座り込むか、
いきなりダッシュするか、では、こちらは持たない。
寒いので脚をぴったり寄せたまま退屈なので体をよじったりしているところに、
いきなりリードを引っ張られたりしたら、足首でもくじきそうである。
結局あまり歩いてもいないのだが、もうおしまい。
ご勘弁ください、と抱っこした。
コチカはしかたがない、と諦めているのかどうなのか、おとなしい。
*
夕飯のしたくをしている間、コチカはどこかの窓で外を見ているはずなのだが、
ある間隔ごとに、にゃあにゃあ、と声を上げて台所に入ってくる。
冷蔵庫の前に置いてあるヘルスメーターの上に座り、
こちらを見て、何かして〜と鳴く。
何をしてほしいかわからないので、よしよしと撫ぜてやると、
またどこかへ行ってしまう。
しかし数分するとまた大声を上げながら、やってくる。
なんだろう?
眠いのかな。
*
*
*
*
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2月11日(水)祝:憲法記念日
朝になっても珍しくご飯を残している。
* * *
前の通りで、夫婦で二組のスキーの板の手入れをしていたら、
ぐぉっぐぉっぐぉっぐぉっ、と聞こえてくるので、ニワトリ?と振り返ったら、
白猫が白黒縞の雌猫を追いかけて歩いているのだった。
うちの向かいの家の車の下で2匹。
黒トラはもう逃げないのか。
近い距離に座って、毛づくろいなぞしている。
白猫は折を見て挑むのだが、
黒トラに前足でちょいっと牽制されたりしている。
いよいよ白猫が後ろに回って、
黒トラの首筋をつかみにかかった。
しかし、
いかんせん車の下では天井が低すぎるのだろう。
そのうちに黒トラのうぎゃぁ、という声とともに、
振り切られた。
茶トラもきたが、お取り込み中なのね、といわんばかりに
横目で見てすぅっ通りすぎていった。
そのうちにうろうろ2匹繋がるようにして歩きまくって、隣の家との塀の上へ。
適当な距離を置いて座り、なんか仲良さげにも見える。
意地悪な私はわざわざ近づいていった。
白猫は一瞬こちらを見、どうしたものか、とうろたえ、
黒トラに鼻先を近づけた瞬間、
黒トラに猫パンチを食らわされて、またとどまった。
それ以上の邪魔はヤボだろう。
近づくのはやめて写真を撮った。
そうこうしているうちに夫がスキーの手入れを終わり、
かたづけかけたので私も手伝い、家の中に入ってしまったが、
その後いったいどうしたろう。。
白猫は結局思いは果たせたのだろうか。
* * *
夕方。
帰宅したら、ものすごい獣の臭いがした。
うわっ、という感じ。
玄関だけである。
何これ?コチカがやったの???
根気よく待って……シュート!
根気よく待って…
追い詰められたきじ虎。緊張がほどけない。。
*
*
*
*
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2月13日(金)
チェリーんちのお孫さん(1歳3ヶ月)はさすがに動物にものおじしない。
リードで繋がれているコチカに、ワンワン!と指差しながらやってきて、
そばに座り、平気でコチカの頭を撫ぜたりする。
撫ぜると言っても、なぜ方を知らないので、ペン!とぶつのだが。
おどおどするのはコチカである。
こんなに小さな人間を見たのは、初めてだし、
くんくんと匂いを嗅ごうとする間もなく、ぺん、とかされるし、
何これ?とたじたじとなっている。
私はコチカが手を出すのではないか、とはらはらしたが、
チェリーの奥さんも防御しない。
恐らくまだまだ大丈夫、と思ってるのだろう。
ぎりぎりまで待つのに違いない。
動物への信頼が篤いのだろう、と今更のように感心した。
* * *
夜、すっごく寒かったので、散歩は早々に切り上げる。
不機嫌なコチカ。
抱っこして連れ戻す際に、4,5回ため息をついた。
* * *
そういえばこのごのコチカは、おしっこをするのに痛がらない。
ほっとしているものの、痛いときにはなんで痛いのだろう。。
マンホールの蓋:ひまわり^^\
*
*
*
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2月14日(土)
なんか最近ウンチの粗相が多い。
昨日散歩が短かったせいか。
* * *
ふとんの中に入ってくると、
私の左の脇の下に入って、まず私の余っている肉部分でもみもみする。
それから手を丸めて顎を乗せるのだが、
私がいない間、夫には一度もそういうことをしなかったのだそうで、
夫は、私ばっか、と怒っている。
怒ってもしかたがないのだが、
猫は人よりも家につく、というから、
ふとんの中の寝る位置が変わるとだめなのだろう。
より左側でないと。
あと体のサイズが違うとか?
*
*
*
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2月15日(日)
夜中。
私が寝られずに起き出したのでコチカも起きてきた。
2度目に寝ると、コチカも早々に来て脇の下を陣取る。
しばしゴロゴロと喉を鳴らす。
やがて、ぴたっ、と止まったので、
薄目を開けて見てみると、
鷲のようにするどい目を半分開けてなにかを伺っている様子。
外から猫の声が聞こえるのだ。
猫の声は遠い。
動かない眼球からすっと力が消えた。
どうにもならない、と諦めたのか目を閉じ、ちょっとだけゴロゴロ言って、すぐ寝てしまった。
* * *
人間が早朝から外出したので朝のお散歩はなし。
ずっと家でお留守番のコチカ。
帰ってきたら物見やぐらで、声は聞こえないけれども、
おかえりおかえり、にゃ〜と言って、
頭をガラスにこすり付けている。
このしぐさがたまらなくかわいいのです。。
これが見れなくなるときがいずれくるのか、と無用な想像をしてしまうだに、悲しい。
えーん。今日は久々にスキーに行って、疲れすぎたようです。。
*
*
*
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2月16日(月)
春一番みたいな強い風に見舞われた日の翌日。
温かな陽差しを浴びながら、のどかなお散歩を楽しんだ。
コチカは縁石の内側に溜まった枯葉に異様に執着し、
しばらく鼻先を突っ込んだ挙句、
ゴロゴロっ、と転がり体全身を地面にすりすりした。
そして立ち上がったら、なんと真っ黒!
思わず払い落としたら、手が真っ黒に汚れた。
いつもゴロゴロするが、こんなに汚くなったことはない。
強い風にばい煙が運ばれてきたのだろうか。
道路の隅にこんなにたまっているということは、
私たちもこの空気を吸って生きているのね。
ゲ〜
お先真っ暗……
*
*
*
*
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2月17日(火)
朝お散歩に行きそびれたので、夕方はゆっくり。
最近は向かいの家の駐車場に座り込むことが多い。
かなり長い時間つきあってやって、さあカツオブシと言ったら、
なんとか自分で門のところに戻ってきたのに、
最後の最後に、グレタちゃんらしき影が走っていったからいけない。
コチカも、だっ!と追いかけようとして、もちろん行かせないのだけど、
だからその場に座り込むことになって、また10分ほど待った。
あーまいったまいった。。
* * *
少々食べ方が少なくなった。
*
*
*
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2月19日(木)
去年(2003年)12月28日に初めてメイルをいただいた、
ムートンさんの猫、
やはり下半身不随で拾ったマースくんのページをアップした。
コチカよりも2年遅れて生まれたマースくんと優しい飼い主ムートンさんの様子は、
私にとっても励みになります。
"下半身不随に生まれついた猫"を育てるのも大変だけれど、
なんとかなっていくものだし、結構希望があるもの、
と思っていただけたら、嬉しい。
* * *
朝のお散歩で、また土を掘っておしっこスタイルをした。
足をいじいじと拡げてお尻を下げて座るり、格好としては完璧に見える。
そしてときどき目を細めて。。
でも、おしっこは出ていないのだ。
今日は陽が当たっていて明るかったので、
ようく見たが、土は少しも濡れていなかった。
膀胱にはほとんど満水状態のはずなのに。。
でも、なにかのきっかけでできるようになってほしい。
外で土の上にするようになったら、ちょっと困るけれど。
*
*
*
*
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2月21日(土)
子猫に戻ってしまったコチカを抱いて当惑している夢を見た。
白い子猫はふっくら太っていて健康そうなのだが。
目を覚ましてからあわててコチカを見ると、
私の枕元で2つに折れた格好で熟睡していた。
コチカは深く眠りすぎてここにいなかったのかも知れない。。
* * *
遅くに帰ってきて、ご飯をあげた後、
なるほどザ・ワールドが始まってしまったので、
お散歩はその後になった。
でも温かい夜なので、かなりゆっくり行ってきたようだ。
*
*
*
*
▲
2月22日(日)
朝、まだふとんの上で丸くなっているコチカに、
先に起きていた夫が外行くぞ、と声をかけると、
ぁぁ。。と声にならない声を上げた。
まだ起きる気にならなかったようだが、
いちおう返事をするのだ、コチカは。
*
散歩では、美人のグレタに会ったのだそうだ。
急に興奮したせいか、発奮したのに牽制されたせいか、
なんだかフが抜けたようになって、
駐車場の車と塀の間に入ったら、
うとうとし始めたのだそうだ。
帰ってきても、気がそぞろなのか、カツオブシも欲しがらない。
* * *
低気圧。
人間も頭が重くだるい感じだが、
コチカも調子悪いのか朝になってもご飯をたくさん残している。
* * *
夕方のお散歩。夫と。
いつものように順々に来て終わらなかったようだ。
私が連れて行くときは、いつもそんなものだが、
夫が行くと、決まったコースを決まっただけ歩いて、
とっとと帰ってくるらしいのだが。。
なにしろうだうだと外にいたがり、
帰り際に道の真ん中でゴロンとなったりしたという。
夫よりも一足先に台所に入ってきたコチカは、
ご飯の器の前に座り、首だけこちらにまわして、
カツオブシ〜、と催促する。
いつもなら連れていった人がやることになっているが、
夫がなかなか戻ってこないので、私がやった。
*
*
*
*
▲
2月23日(月)
昼間、欝っぽくなってきたのか、妙にうら寂しく感じて、
絨毯の上で寝そべっているコチカにおもむろに抱きついたら、
む、と頭を上げ、体をおこして向こうを向いてしまった。
ち。と思っていると、尻尾を、ゆさ、ゆさ、と左右に振った。
なんだろう。
何にも言ってないのに尻尾を振るなんてことはないのに。
やっぱりわかる?私の気持ち。
* * *
夕方、散歩に出たら眼鏡を忘れたのだった。
十字路の駐車場がとても暗く感じる。
止まっている車はみな暗い色の車なのだろうか。
幽霊列車みたいで恐い感じ。
車と車の間にいて、急にドアが開いて連れ込まれたら、
と思うと、ぞっとなって、コチカを引っ張って、通りへ出た。
東京だからなんでも起きると思う。
みなさんも気をつけましょうね。
*
*
*
*
▲
2月24日(火)
夜、さして寒くないが、割合早くふとんに入ってくる。
しばらくはふとんの中の、私の左の脇の下にいるが、
そのうちに上に上がっていく。
そのころ私も腕を抜く。
それでようやく肩をふとんの中に入れられる。
* * *
夕飯を終わった頃、よしよしして〜、とやってきた。
ポンカンを食べようと皮を剥いていたのを中断して手を伸ばしたら、
コチカは、うっ、と顔を背けた。
あ、みかんは嫌いだったんだっけ。
恨めしそうにこちらを見ているので、
しかたなしに座っている足を上げて、
靴下の足の裏でコチカの頭を触ると、
コチカは目を細めて頭を平たくした。
こんなんでも気持ちいいの?
力が入り過ぎないように気をつけながら、
足の指をこちょこちょと動かし首筋を下に行ってみたが、
これは気に入らなかったらしい。
む、という顔をして背を向けたので、背中をさすってやった。
はぁー結構疲れる。。
案外これ、太ももとかの筋トレになるかも。
*
*
*
*
▲
2月25日(水)
そうだ予防接種をしにいかなきゃ、と思いつき、
獣医さんのところへ。
去年は2月8日(奮闘記21)だった。
なんと2週間も遅れてしまった。
その間になんの病気も発症しなくてよかった。。
* * *
着替えをしていると、出かけるのだな、と踏んだコチカが早くも玄関に行き、
玄関の三和土でゴロゴロしている。
ところが持っていったキャリーを上がりはなに置くと、
横になったままのコチカの動きがピタリと止まった。
あれれ、と思いつつ抱き上げようとすると、
固ぁくなって、もちっと重い。
どーしたの、と上から眺めてみるが、目線も動かさない。
どこかへ連れていかれる、と不穏な気配を察してのことだろうか。
とにかく無理やり抱き起こし、キャリーに入れて歩き出した。
揺れると気分が悪いだろうと思うからそろそろと歩く。
温かい日なので、薄手のコートにしてきてよかった。
重いのである。
3軒向こうの角を曲がると、もう背中が熱くなってきた。
* * *
久しぶりに会う獣医さんは、
元気でしたか、わ、貫禄ついてきたねえ、あんなにかわいかったのにねえ、
と笑顔でおっしゃった。
貫禄ついた当のコチカは、キャリーの中で再びもちっと重たくなって、
まるで箱に入った鏡餅さながら。
出たくないのである。
あれあれ、と私が困っていたら、
そのまま上(診察台)に乗せてください、と言われたが、
蓋を開けた状態で持ち上げたら余計重い思いをするので、
なんとか鏡餅を持ち上げて、診察台に乗せた。
もう注射の用意はできていて、はい、いいですか、終わりましたー、
と言われて抱き寄せてみると、なんとコチカはぶるぶる震えている。
前に来たことあるじゃん。
くんくん臭い嗅いだじゃん。
と思ったけれど、思えば床や診察台に血痕がついていて、
ひょっとしたら恐ろしげな光景がここであったのかもしれず、
それをうすうす感じて、恐かったのかな、なんて思う。
ちゃんと掃除しといてくだいね。
*
*
*
*
▲
2月26日(木)
温かい朝。
のんびりお散歩。
そろそろ日焼けを気にしないと。
* * *
隣の隣の庭の草陰にあったわずかなスペースに、
ニャオンがそろそろと腰をおろした。
そこで朝のしばらくを過ごすのだろう。
コチカは、体を低くして近づいていく。
私はお宅の領域には入れないので、
コチカは到底ニャオンのところまでたどり着けないけど。。
しかし、
きっとニャオンは牽制するのだ。
ニャオンは老猫で相当に貫禄があり、
ちょっとでも声を出せばコチカはたじたじとなる。
だから、そばに行きさえすれば、ここで無駄な時間を過ごすこともないのだが。
でもここは人んちの庭なので入れない。
どうしよう。
そのうちに、ニャオンが気がついて、にゃっ、と言った。
コチカは低くしていた姿勢を後ろに戻すようにして座った。
で、おしまい、である。
妙なる匂い…犬じゃなくて?タッチ↑
*
*
*
*
▲
2月27日(金)
ふとんに薄ら赤い痕。
ずっと前からときどきこうなので気にもしないが、なんでだろう。
コチカの肛門から出るらしいのだ。
* * *
温かい連日の中で少々寒い日。
近所の猫たちはお食事前だったらしく、なんとなく集まってきていた。
まず、隣の家にタロー。そのまた隣の家にはニャオンが。
コチカはタローに近づこうとする。
フハーフハーと牽制するタロー。
コチカは座ったままじっと耐えている。
さあさあ行こう、と促して、次にはニャオン。
向こうを向いていたが、コチカの足音に気がつきこちらを向いた。
目が合ったのだろう。それだけで、コチカは座り込んだ。
すっごい威力。
さあさあ行こう、と促して、十字路へ行こうとすると、
コチカはさっと元来た道を走り出した。
チェリーとマー君がお散歩から帰ってきたのだ。
へ〜よく気がついたね、コチカ。
久しぶりに会うチェリーにべたべたのご挨拶をして(私が)、別れた。
*
うちの駐車場に寄り道をしていると、どこからか猫の声。
コチカが道へ飛び出ていくと、筋向いのアパートに黄色いトラ猫がいた。
この猫はやっぱりオスなのね。
小柄で全身細やかな(?)トラ柄である。
コチカは追いかけたが、トラ猫は行ってしまった。
私はアパートには入れないので、立ち止まる。
後ろを見送るコチカ。
*
淋しそうなので、抱っこしていきなり十字路に連れていった。
駐車場の隅っこの枯葉溜まりでおしっこスタイル。
やっぱりしていない。
そのうちにアスカ会った。
今日はチャコちゃんちの家の前の地面にいた。
久々のご対面。
私がアスカ、と声をかけると同時にコチカが走り出した。
あー、と声を上げて、垣根の向こうへ入る。
あー。
みぃちゃんに鳴き方がそっくり。
しばらく平行して歩いたが、アスカはどこかのお宅へ去っていった。
*
淋しそうなので、抱っこしていきなりうちの玄関前に連れていった。
くんくんしていたところに、ごみ収集車が来たので、
抱っこして強制的に家に入り、強制的にキャット・フード5粒とカツオブシをやった。
とりあえず食べたコチカだが、ふやーん、グゴrrrrrrー、と淋しそうな声を上げてどこかの窓に座っている。
なんかごめんね、コチカ。
* * *
人間が今夜から出かけるので、病院へ。
月曜までのお泊り。
獣医さんは、おしっこもさせます、と言ってくださったけれど、心配。
でもお宅へ連れていって庭で遊ばせるので、
リードを用意してください、と言ってくれた。
お利口しててね、コチカ。
*
*
*
*
▲