6月・7月・8月

~~~ミルク色のコチカ~~~

奮闘記 -74-

2007年7月



ちょこっ…クリック!


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7/1コチカがウンチの申告をするとき、
 7/61月22日以来の自力でウンチ 7/9コチカ脱走! 7/13トイレの件、話がついた
7/15朝5時ごろに、やーやー言って起こしに来た 7/16また脱走・・これってネコ流引き寄せ? 7/20忘れてた!コチカの誕生日
7/22朗報があったのでした! 7/25また脱走・・鍵掛け忘れた。。 7/29予防接種:3種混合ワクチン雷雨:雷恐くなった? 7/30コチカの芸

7月1日(日)

もう7月・・
そんな気がしない。
なんかの間違いじゃ。。

* * *

<コチカがウンチの申告をするとき、>

コチカトイレが人間のトイレにあるときには、
玄関の三和土に降りる、という楽しみがある。
私と一緒に玄関まで行き、
一旦、玄関の三和土に降りてから、
ウンチでしょ、おいで、と言われて、上がってくる。

ところが、
コチカトイレを台所近くの廊下に持ってきてあるときには、
その楽しみがない。
あるいはコチカの習慣としては、
抱っこしてコチカトイレに連れていってもらうもの、と思っているのかもしれない。

だから私が、さあ、行こう、と言っても、
抱っこされるのを待っていて、動かないのである。

立って歩いて行っても、
コチカトイレを通り越して、玄関まで行ってしまう。
私はコチカトイレの前で、
コチカー、ウンチでしょ、ここで待ってるよ、おいで〜、
と3回くらい言うのだけれど、コチカは来ない。

こういうことを何回か繰り返せば、わかってくるだろうというハラもあって、
粘り強く待ってみるのだけれど、
私はとうとう居間に戻ってしまう。

するとまたコチカが、ウンチ〜、と言いに来て・・
ということを数回繰り返した最後目、
まだ廊下へ出ていこうとしたコチカのお尻から、
ウンチが、ポタリと落ちた!
その瞬間、コチカは驚いてお尻をピョン!と持ち上げた。
そのタイミングのおかしいことかわいいこと^o^\

コチカは当惑したように、真っ黒な目をして振り返り、
わ〜、とか低く声を上げていたけれど、
私は笑いながら、ティッシュでブツをつかみ、
ほら、ここへ来ないといけないんだよ、
と廊下のコチカトイレに捨てに行くのを見せた。

わかったかな???



 *  *  *  * 


7月3日(火)

左の耳の後ろを擦りむいている。
夕方、洗面台から聞きなれない物音が聞こえ、
見にいくと、物入れ用のプレスチック製のワゴンに収納してあった、
靴洗いたわしが、飛び出ている。
何があったの?
またネズミ?
コチカはかなり動揺していたようだけれど、
そのときについた傷だろうか。

* * *

ウンチの申告らしい声を上げるのだけれど、
お尻を触ってみても、何かがあるように思えない。
コチカはずっとウヤンウヤン言ってはいたが、私は放っておいた。

私が知らん顔をしているので、
諦めて物見やぐらへ上がったコチカは、
カーテンを手繰り上げ始めた。

辺りを汚したとき、掻いているうちにカーテンに手が触って、
手繰ってしまうのだけれど、

見にいくと、
なんと、長さ6cmはあるような、太いクレヨン状ウンチが転がっている。
これじゃあしつこくウヤンウヤンだよね。
でもだったら、どうしてそれらしい感触がなかったのだろう。
とっても不思議。。



 *  *  *  * 


7月4日(水)

昨日、コチカは夜寝るまで何かを訴えて私にすり寄ってきていた。
こんなに甘えてくることはないので、
傷が痛むのかと思ってパイロールをひと塗りしてやったら、
急に何か考え込むような様子になって、
以来、すり寄ってくることはなかった。

ネコだからすぐ治ってしまうだろうし、
毛繕いをするのに、
薬のついた場所を手でこすって舐めたら気持ち悪いだろうから、
と思って何もつけずにいたのだけれど、
やっぱり、ひりひりしていたのね。
人間に言えばなんとかしてもらえる、と思うあたり、
飼い猫なのですね〜



 *  *  *  * 


7月5日(木)

昨日の夜のこと。
コチカは、ご飯の器の前に座って、
ぅにゃ〜!と怒ったみたいに声を上げた。

暑くなってきてから、朝になっても残していることが多いので、
少々少なめにしたのが、
大方食べてしまってはいるものの、ご飯はまだ少々残っている。
カツオブシかな、と思って、ちょっとよ、と言って少しやった。

コチカはカツオブシをペロペロ食べてしまったけれど、
ご飯は食べていない。
そしてまだ物足りないように、ぅにゃ〜!と言って私を見る。

仕方なくご飯を少し足してやると、数粒食べた。
さっきの量よりも少し多めにご飯は残っている。
ほっとしたような様子で、器から離れていくコチカ。

もしかして朝になって、ご飯が足りなくなって寝室に訴えに来ても、
私が寝ていて起きないから、足しといてもらおう、と思ったのだろうか。
まさかねえ。
ネコがそこまで考えませんよねえ。

果たして、朝になって、ご飯はきれいになくなっていた。
やっぱりコチカは計算していたのかなあ???



 *  *  *  * 


7月6日(金)

<1月22日以来の自力でウンチ>

夏恒例の自力でウンチである。
やったー
いつもの十字路の駐車場の植え込みの前でである。
偉いぞー!



 *  *  *  * 


7月8日(日)

夜の散歩。夫と。

最近、トラちゃんというネコが向いの家の屋根や庇にいる。
ときどきチェリーんちの庭に面した側にもいる。
それをコチカは気に入らない。
朝見かけると、それを覚えていて夜もしつこく執着する。

夫が、もーコチカ動かなくてー!!!
と言いながらあちこちぼりぼり掻いている。

チャコちゃんちの角に行くとクロキやウリ坊がいて、
こっちにくるとトラちゃんがいるようになった。
これから散歩の時間は長くなりそうだ。。



 *  *  *  * 


7月9日(月)

<コチカ脱走!>

朝、オシッコをさせようと2階に探しにいったら、
あ〜コチカ出て行った!!!、と夫。

寝室の網戸をかしめ具で止めてあるのの、とめ方が甘かったのか、
コチカが網戸を押したらしく、網戸ごと外れていて、
そこからコチカが脱走したのである。

私は耳を澄ますように、気持ちを遠くへやってみたが、
心配な感じも嫌な感じもなにもしない。
たぶん、大丈夫だろう。
そのうちに帰ってくるさ、ということになって、夫は出勤していった。

9時ごろ、
じりりりりり、とベルが鳴り、
コチカちゃん、出てるわよ〜、とチェリーんちの奥さんの声。
急いでリードを持って出て行くと、
お隣の庭に入っていったとのこと。

お隣のご主人が、あれ、どこのネコだ、とか言っている。
コチカが一人でいるわけない、という頭があるので、
一瞬コチカだとはわからないのである。
私は、チャチャです、コチカです〜、と叫んだ。

しばらく待っていると、
植え込みの下から、肩をいからせて、
人相の悪いコチカがのっしのっしと歩いてきた。
私の前まできて、すりすりすり〜
いい思いしてよかったねー、ご飯しよ、カツオブシしよ、
と言いつつ、リードをつけて、っちゃんちゃん!

たぶん7時ごろに脱走して、今は9時過ぎなので、
おなかもすいたし、疲れていたのだろう。
つかまえられる、という危機感もなく、リードをつけられたのらしい。

お騒がせしました、とチェリーんちの奥さんに言うと、
最初、うちの車の下にいたの。
やはりコチカだとは思わず、
変な鳴き方をする猫だな(grrrrrrrrrrrrrあっぁ〜、とリンゴ追分で鳴いていた)、どこのネコだと思ってね、
と言っていた。

すぐにコチカだとわからない、ってなんかおかしい(^m^)。

怪我もなく、きったなくなってはいるけれど、
無事に帰ってきて、ほっ、とした。
そろそろ予防接種をしないといけない、と再度思った。
もうそろそろ最後にしてから、3年近くになるのだし。


憧れのお隣の庭


 *  *  *  * 


7月10日(火)

雨、雨、ずぅっと雨。。
ときどきはやむけれど、道が濡れていては散歩には出られない。
ようやくかまぼこ型の地面の中央が乾いてきても、
端っこには泥の混じった雨水がたまっている。
端にさえいかなければいいかな、と思っていると、再び雨。

この繰り返しで、一日外へ出られなかった。
明日も雨らしい。
しかたないね。
梅雨だものね。



 *  *  *  * 


7月11日(水)

向かいの家の庇にトラちゃんが寝ている。
雨が降っていても寝ている。
コチカはそれが気に入らない。
困ったことに、2階の寝室からも見下ろせるし、
1階トイレ前の窓からも見える。
見つけるといちいち網戸を引っかくコチカ。
ましてこないだ、勢いついて網戸に飛びついたら、
網戸がはずれ運良く脱走できたのだ。
あの感動をもう一度、とばかり、必死で引っかく。
トラちゃん、どっか行ってくんないかなあ。
あるいは別の側の庇で寝てくれればいいのに。



 *  *  *  * 


7月12日(木)

雨続きで外に出られないので、食欲の減っているコチカ。
かわいそうにね。
そんなにも暑くないので、そこが救いといえば救いだけれど。

でもどうして変形したウンチをするのだろう。
変形して、半分は白かったりするのだ。
白い部分はカルシウムだろう。
何の骨を食べているのか。
家の中でヤモリを見かけることは滅多にないんだけどなあ。



 *  *  *  * 


7月13日(金)

<トイレの件、話がついた>

7月1日に、
コチカがウンチの申告をするとき、
の問題をつらつら言っていたけれども、話がついた。

コチカは、廊下にトイレが置いてあっても、
私が行こう、というと一緒に居間を出ていき、
ちょっと玄関の方へ行きかけるのだけれど、
私が、コチカ、ウンチでしょ、と声をかけると、
しぶしぶという感じで、体を細くしながらふらふら戻ってきて、
私の足元に体を寄せてくるようになった。
このように、時間をかけながらも、
1つ1つ話が通じていくのって、本当に嬉しい。



 *  *  *  * 


7月15日(日)

<朝5時ごろに、やーやー言って起こしに来た>

いつものようになだめても、どうにも寝ようともせず、
布団の脇で丸くしゃがみ、
小さな声で、ぁ〜、ぁ〜、と鳴きながら私を待っている。
何かあるのかな、
吐いたとか?
ネズミを捕った、とかいう申告だったらどうしよう・・と思いつつ、
起きだしてみると、

あ、そういえば昨日は雨が激しかったので、
2階の物見台の窓を閉めていたんだった、
もう小振りになったから開けてやろう、
と窓の方へ行こうとしたが、コチカは阻止した。

そして階段の方へ私を促し、
必ず来るよう、一段一段私を見上げながら降りていく。
いったい何事?
とすごーく不思議に思いながら台所に行くと、
ご飯の器の前をうろうろして、ぅにゃ〜うにゃ〜、という。
ご飯はまだ少々残っているし、
カツオブシ?
と聞くと、嬉しそうに背中を丸め、爪先立ちで数歩歩いた。

なーんだ、カツオブシがほしくて私を起こしたわけ?
こんなことはまったく初めてで、
そんなにもカツオブシって欲しくなるものなのだろうか。

あちこちの窓が閉めてあって、
どこからも外を眺められないし、
せめてカツオブシを食べることくらい、思いを遂げたい、
と思ったのかも知れない。
カツオブシを用意する私の手元をじっと覗き込んでいるので、
いつもの2倍奮発しておいた。

カツオブシを食べたら、急に静かになって、居間の物見台に上がっていった。
やれやれ。

いったい夜中にあんなにうるさく人を起こすから、
少々びくびくしながらも、
どんな事態が起こっているのやらとちょっとは期待していた私は、
すっかり拍子抜けして、寝る気がしなくなり、
こんな早朝に、こんなことを書いている。
でもだんだん眠くなってきた。
ふあ〜・・やっぱり寝ます。
お休みなさい。。Zzzzzzz



 *  *  *  * 


7月16日(月)

<また脱走・・これってコチカ流引き寄せ?>

午後2時ごろ出かけて、6時半過ぎに帰ってきたが、
コチカが迎えにこない。
あらあ、さては、と点検に行くと、
寝室の網戸の端が破られている。
あーあ。
窓を少し開けていったのが敗因だった。

コチカ出てっちゃった、と話していると、
ミルキーの飼い主さんが、コチカいるわよ、
うちに来て、私が手を出したら、逃げてったわ、と言いに来てくれた。

すぐさま外へ。
しかし影も形もない。
どこかでうぎゃ〜、とか声が聞こえる。

うろうろしているとチェリーんちの奥さんが出てきて、

コチカちゃんね、庇でトラちゃん追いかけてた、と言った。
トラちゃんはシロクロに追いかけられてうちの大家さんちの庇に逃げたのだけれど
そこへ外を見ていたコチカが、網戸を破って登場し、迎え撃った、ということらしい。
それが2時半ごろ。
人間二人が外出して、間もなくコチカは外に出たのだ。

チェリーんちの奥さんは、
コチカちゃんね、それからもシロクロ追いかけて、
他のネコも追いかけて、大変だったのよ、と教えてくれた。

シロクロも他のオスネコも、
いつもヒモ付き人間と一緒にいるコチカを変なネコだと思っているらしく、
どうやらコチカが単独でいても、敬遠するらしかった。

でもコチカちゃんが向っていくのよ、と奥さん。
だからコチカちゃんは怪我してないはずよ、だって……

それからも一向に姿を見せないので、
まあ、おなかがすいたら帰ってくるよ、と家に入り、
夕飯の仕度を始めたが、何かいろんなことが手につかず、要領が悪い。
もう一度外へ出てみると、
来た来た。
チェリーんちの庭の前をとろとろと歩いてくる。
チャチャ!というと、そばにあった植木に寄ってくんくんしたが、
すぐに私の方へ来て、すりすりしようとした。
私はコチカが逃げてしまうような気がして、すぐさま抱っこした。
ちょっと軽く感じる。
やれやれ。

たくさん遊べてよかったねえ、ご飯にしよ、カツオブシにしよ、
と言いながら玄関に向ったが、コチカが少し抵抗したので、
リードを持っている夫に、強制送還になるよりは、
ちょっと散歩した方がいいのかな、といいつつリードをつけた。
しかし下に下ろすとコチカはさっさと玄関に向かい、ドアが開くの待ち、
台所にまっすぐに入り、ご飯の器の前に座り、私の顔を見た。
ご飯とカツオブシをやると、すぐに食べ始めた。
さぞかしおなかがすいたろうなあ。
それが7時半。
都合5時間も外にいたのだ。

*

それにしても、
年に一度は必ず脱走する。
どんなに脱走防止を強化しているつもりでも、どこかに抜け道があるのだ。

最近、これは人間が迂闊だというよりは、
コチカが幸運を引き寄せているのではないかと思うようになってきた。
いつもアンテナを張り巡らせていて、
諦めているようでも、一度張ったアンテナの網は破れようもなく、
脱走という幸運の方がコチカめがけて引き寄せられてくるのである。

今日だって、
外出の際には滅多に開けていかない窓を、
ずっと雨降りだったので、少し開けていったのだ。
人間が出ていって、ちょっと寂しくなったコチカは、
2階の窓が開いている匂いを嗅ぎ取り、行ってみた。
そして眺めていたら、トラちゃんが通りかかったのだ。
もう決して開かないと思っていた網戸を引っかいてみたら、
執念の末に、開いた。
という顛末なのである。

偶然続きのこのラッキーが、ただの偶然だというだけで終わらせられるか?
絶対コチカの確かな精神力が幸運を引き寄せているのである。
そして、
とんまな我々は、まんまと引き寄せられ、コチカの思う壺に嵌まらされたのである。

でもこうも思う。
私たちは、コチカの健全で確かな精神状態を知っている。
だから出て行くこともあるだろうけれど、
そういうことがあった場合、
絶対無事に帰ってくるように、と引き寄せているに決まっている。
頭の隅っこにそう書かれたお札が貼ってあるのだ。
そのお陰かどうか、コチカはいつも無事に帰ってきているし。

そして、無事に帰ってきてみると、だけれど、
大冒険できて、よかった、と心から思う。
いつも不自由な思いをしているのだからコチカは。

……と夫に話すと、
だったらときどき出してみるか、という。
え〜〜〜〜〜〜〜!!!
そんな勇気があらばこそ、だよね。
コチカが自分で排尿できるネコであれば、問題はないのだ。
チェリーんちの奥さんなんか、どのネコも必ず外へ出しているけれど、
結局みんな元気で無事ではないか。

でもコチカは問題がある。
だからやはりコチカは外に出すことはできない。
ただ年に数回、こっそり出て行けて、、
無事に帰ってきてくれる、なんてチャンスが与えられたら、嬉しい。
必ず無事に帰ってくるのなら。

必見!引き寄せの法則映画「ザ・シークレットthe secret」の冒頭20分
もうだめ〜と思っている人、やる気起こります!



 *  *  *  * 


7月18日(水)

コチカはしきりに左手を舐めている。
見ると、親指に当たる肉球の表面がべらりと剥けている。
普段、コンクリートで力強く走ることなどないから、
コチカの肉球の皮膚は柔肌なのだ。
脱走すると、いつもこう。
お坊ちゃまのすることではないのだ、脱走なんて。

けんかの跡だろうか。
耳に少し傷が、肩に3cmほどの切り傷がある。
鼻にもちょっとだけ切り傷。
どれも大したことないけれど、正面切ってやりあったのね。
それにしても今日もまだきったな〜い。。


コチカを惑わせるトラちゃん



 *  *  *  * 


7月19日(木)

遅い朝の散歩。
朝というよりは正午をかなり過ぎてから。
7月だというのになにか薄ら寒い。
いつもこんなだったっけな。

ある程度散歩して、さあそろそろ帰ろうという段になって、
うちの向かいの家の庭から、
わぁ〜〜〜〜〜〜
ぅう〜〜〜〜〜〜
と声が聞こえてきた。

またシロクロとトラちゃんかな。
声はすれども姿は見えじで、
コチカも塀の周りを走り回っているけれど、
私も付き合いながらなんだかじりじりしている。

奇妙なことに、
2匹の声は優しい声質で、なんだか哀調を帯びている。
本当にけんかしたくてしようとしてるのかな、という感じ。
コチカだったら、う〜〜〜むにゃむにゃむにゃと唾液が溜まりそうな声を出し、
そのうちに、うわぁお〜〜、
といかにもけんかやったるでぇみたいな低音を響かせてくるので、
ちょっと意外。

でも突然、うぎゃ〜シャ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!と片方が言った。
哀調を帯びたデュエットはさえぎられ、
もう片方はだまった。

どっちだろう。
目下この家の庇はトラちゃんが占領していることが多いので、
トラちゃんが凄んだのだろうか。

しばらくまた2匹の優しい凄み声(?)は聞こえていたけれど、そのうち止まった。
コチカはそれからどうなるの?という顔つきで、
じっと座っていたけれど、もう時間切れ。
脇の下から吊り下げて、家へ。

実は毎日あの2匹はこうなのである。
声が聞こえてくるたびに、チェリーんちの奥さんが出てきて、
だれですか、けんかはダメよ、こらっ!とか言っている。
ほんと、けんかしないで。
うちのコチカも穏やかでなくなるから。



 *  *  *  * 


7月20日(金)

今朝も5時前に起こされた。
ウンチに付随するご飯ちょうだい、だった。
コチカはウンチを催すと、申告するのだけれど、
台所に入ると、ご飯に寄る癖があるのだ。
実際、器に中は空っぽだったけれど、
ウンチがなければ、こんなに激しく起こすことはなかったのでは、と思う。

さて5時に起きだしてしまえばよかったのだけれど、
6時まで眠った方がいいように思えて、
また寝室に戻り、布団に入った。
それが間違いで、次に起きたら7時過ぎだった。
こうなると一日やる気がなくなってしまう。
くそぉ。

* * *

夕方すぎ。
コチカは4回もウンチを申告した。
人間がご飯を食べていようがお茶を呑んでいようが、
ぼーっとくつろいでいようがおかまいなし。
そこらにしないできちきち申告するのは偉いといえば偉いのだけれど。。
いちいち立って、玄関に行ってしまうコチカをこっちよこっちよ、
と言いつつ、トイレに行くのもちょっと面倒で。。
くそぉ、といいたくもなるのですよ。
* * *

<忘れてた!コチカの誕生日>

今年も忘れたコチカの誕生日。
7月15日に制定されていたのでした。
夫は、そういえばちらっと思い出したなあ、とか言ってたけれど、
ならなんで口に出して言わない?

私なぞ、今年は全然思い出さなかった。
コチカが初めてうちに来た9月2日はしばしば思い出すのに、
誕生日となると、どうしてこうもダメなのだろう。

とにかくコチカは6歳になった。
ネコの6歳は人間にしてみると・・48歳か。。
ほんとに?
この白くて柔らかい毛皮を着て走り回っているコチカが、48歳?
来年からシニアということで、Hill'sのご飯の種類も替わる。
信じがた。。

生後5ヶ月。うちに来て3ヶ月くらい。
おしっこさせる方も、
させられる方も慣れてない頃。



 *  *  *  * 


7月22日(日)

<朗報があったのでした!>

そうそう報告を忘れていた。
去年の7月に雷が恐くて逃げ出してしまったシロちゃんという犬が、
1年の流浪の末、7月6日、ついに無事保護された。

奥さんは毎朝4時に起きて、
シロちゃんが出没するという場所を探し続けた。
半径10キロと相当に広い範囲である。
要所要所で犬好きの人々が食べ物をくれるポイントがあり、
チェリーんちもそうなのだけれど、
奥さんは、そこへご飯を置いてくださる人々に、
ご飯とちょっとしたお礼を配っていた。

シロちゃんは、
ご飯は食べているものの人には懐かず、
ずっと出没情報を聞くだけだったのだけど、

最後に、
とても優しい奥さんと知り合い、
シロちゃんはその奥さんにすっかり心を許すようになった。

奥さんが犬の散歩をしていると、
いつもシロちゃんがついてくるようになったのだという。
それでもなかなか触らせなかったのだけれど、
奥さんは無理をせず待っていて、
あるとき自分の犬の頭を撫ぜたときに、
シロちゃんの頭も撫ぜさせて、と言ったら、
シロちゃんが近づいてきて、頭を撫ぜさせたのだそうだ。
それからどんどん親しくなっていって、
とうとう奥さんちの玄関に入ってこようとするようになった。
それでようやく元の飼い主さんに連絡をして、
家に帰ってきた、という顛末らしい。

後でその優しい奥さんは、
シロちゃんの飼い主さんとシロちゃん宛てに手紙をくれ、
シロちゃんには、
長い間旅を続けて楽しかったでしょうね、
でも疲れたでしょう、
もうずっとおうちにいて逃げ出したりしないようにね、
というような物語になりそうな文章が書いてあって、
シロちゃんの飼い主さんは、大感激。
そんな優しい人だったからシロちゃんもついていく気になったんだと思う、
と言っていた。

みんなに見守られて、
少しずつ食べ物をもらって旅を続けてきたのだ。

優しくない人なんて一人もいなかったはずだけれど、
気の合う人、というのはなかなかいなかったのだろう。
シロちゃんもちょうど家でゆっくり休みたい時期に来ていたのかもしれない。

なにしろ、無事保護されて、よかったよかった。
このことはチェリーんちの玄関に張られていた"捜索願"の下に、
赤い太マジックで大々的に告知されていた。

通りを通る多くの人々が気にしていたらしく、
チェリーんちの奥さんと会うと、よかったですね、と声をかけてくれるのだそうだ。
小学生から全然知らないサラリーマンまで。

何かものすごく壮大な物語があったような気がする。
シロちゃんが無事に帰ってきて、本当によかった。
毎日4時に起きて自転車で探しまくっていた奥さんも、
病気にもならず元気一杯だし。

めでたしめでたし!



 *  *  *  * 


7月25日(火)

<また脱走・・鍵掛け忘れた。。>

夜9時ごろ帰宅したら、
なんと大家さんがうちの玄関のドアを閉めたところだった。
目を見張ると、
今帰ってきたの?玄関のドア開いてたわよ、とのこと。
え……。。
としばし絶句。

3時ごろ出かけたとき、鍵をかけ、いつものようにノブが回らないのを確かめたつもりだった。
しかしそういえば、木製のドアは湿気で木が増え、
閉めにくく、鍵が掛けづらかったな。。
でも、鍵をちゃんと回してないってことがあるだろうか。。

ま、とにかく、鍵はかかっていなかった。
で、それを見つけて、ドアノブに飛びついてドアを開け、
出てった動物がいたらしい。
コチカである。

コチカはこれまででも、ドアの鍵がかけられていないとき、
必ず見つけて出て行っている。

鍵はかかっていなくても、
ドアは湿気できっちり閉まっていたはずである。
でもドアの鍵が開いているとコチカはわかって、
やった!とばかりにドアノブに飛びついてドアを開けたのだろうか。

あるいはそのうちに風でドアが乾いて、勝手に開いたのだろうか。
いや、今日のお天気だったら、午前中のうちから乾いた風が吹いていたから、
午後になる前には、もうドアは乾いていたはずである。

でも、午後3時に私が出るときには、まだ湿気ていた。
だからドアは、鍵がかけられていなくとも、
そう簡単に開くわけなかったのに。

コチカが、
そこのところをどうやって開いていると判断するのか、
多いに謎だけれど、とにかく、コチカは開けた。
そして、
開けて出て行ったのである。

しまったな、と思いながら、
コチカ〜、チャチャ〜、と呼びながら、
チャコちゃんちの角を桃の木の家の方向に歩いていくと、
向こうからネコ型の白い動物がふらふらと歩いてくる。
チャチャ!と呼ぶと、
にゃー、と低い声で答え、
そのまままっすぐに私の足元に来て、すりすりした。
すぐさま抱っこして、家へ。
リードを見せて、もう一度外行く?と聞いてみたが、
あーうるさいうるさい、という態度で台所に向かい、
ご飯の器の前に座った。
そりゃおなかすいたよね。

私を見上げるコチカの右目の下に傷。
けんかしたのか。
左手には、なにかゴムがどうにかなったみたいなものがくっついている。
でも嫌がってよく見せない。

まあいいや。
ご飯を食べた後でゆっくりくつろいでいるときに点検しよう。
なんて思っていたが、
ご飯を食べ終わると、籐椅子に座る私の足元に腰を下ろした。
物思いにふけろうとするコチカを私が見ていると、
ちらっと私を見て、腰を上げ、
籐椅子の下にごそごそと入っていった。
一人になりたいのかな?

これで3回目の脱走である。
今シーズンはこれで終わりにしたい。



 *  *  *  * 


7月25日(水)

脱走から一夜明けた今日、
ようく見ると、右耳の付け根にも牙の後が。
真剣勝負でやったらしい。
誰と?
でも怪我といえばそのくらい。
相手はどのくらいのダメージを受けているのやら。

*

昨日コチカは、寝室にも来ないで、
居間で死に寝ていたらしい。
朝、人間が起きていっても、微動だにしないで長くなっていた。

午前中、秋のような風が吹いているので、
家中の窓を開けてあった。
コチカは縁側の網戸にも行ってみたが、
丸くなって座って風の匂いを嗅いでいた。
それでどうするかな、とそれとなく様子を伺っていたが、
網戸を開けてみようともせず、
とぼとぼと居間に戻ってきて、
籐椅子のそばにどさっと腰を下ろした。
なにやら外は少々食傷している感じ。
昨日はよほど疲れたのね。



 *  *  *  * 


7月26日(木)

今日になってもコチカはずっと寝ている。
朝もいいお天気なのに、外へ行こうとも言わずに寝ている。
私が立ってうろうろして家事をしていると、
たいていは、外まだぁ?外行こー、といいつつ私の後をついて歩くのに、
コチカは起きてこない。
大丈夫?
よほど疲れたんだね。


籐椅子に頭を押し付けて寝る。
おいそれと動かせない。。


 *  *  *  * 


7月28日(土)

朝9時前。
籐椅子の下で寝そべっているコチカに散歩に誘ったら、
あまり気乗りはしないけれど、という様子でのっそり出てきた。

チャコちゃんちにクロキ。
しばらく見合っていたけれど、ちょうど東からの太陽が当たるし、
蚊がすごいので、ちょっと強引に歩かせた。

夫が来たのでタッチ交代。
私がさっさと家に中に入ると、間もなくコチカも帰ってきた。
あれれ?ずいぶん早いじゃない?

やっぱり暑いんだよね。
でも今からこれでどうする?



 *  *  *  * 


7月29日(日)

<予防接種:3種混合ワクチン>

とうとうワクチンを打ちに行った。
3回も脱走をした後ではあるけれど、
間に合わないということはないだろうということで。

最後にしたのは、2005年2月12日である。
実に2年と半年近く間が空いたけれど、
アメリカでは3年ごとでいいことになりつつあるらしいし、
それを踏んで、今まで放っておいたのである。
薬にさらすのはなるべく避けたいし。

しかしながら尻尾を切ってから1年半、
全然メディカル・メンテナンスをしてなかったけれど、
なんともなくてよかった。
歯石もちょこっとついているけれど、大したことないようだし。
ただいまの体重、4キロちょっと。
体温8.8度の平熱。

で、めでたく予防接種をした。
これで当分は大丈夫かな。

* * *

<雷雨:雷恐くなった?>

病院からの帰り道。
1時過ぎごろから梅雨明けを思わせる激しい雷雨。
すごかったー
リアシートにいるコチカは、雷が鳴るごとに何か言っていたが、
ボディを叩く雨音と車のエンジン音でほとんど聞こえない。

家に帰ってきてからも、
私が雷が恐いのでいちいち悲鳴を上げるせいか、
居間の物見櫓から窓の外を見ているコチカは、
不安そうな表情で人間を振り返る。
大丈夫よ、というと、そうお、と窓へ戻る。

雨がやんで道が乾いたので、
今のうちにと夫が外へ連れ出した。
その間にも雨は降らないものの、
ビカッ!直後にバリバリバリ、と近くに落ちたような雷が鳴って、
コチカは一瞬4本脚で飛び上がったのだそうだ。
見たかった〜

それにしても前はコチカ、雷平気だったのに。

夕方過ぎにも、ピカピカの稲妻。
物見櫓にいるコチカは、
光るたびに小さな声で何かを言う。
その声が高くて細くてかわいくて。。

タム動物病院にて。不安そうなコチカ。



 *  *  *  * 


7月30日(月)

<コチカの芸>

朝5時ごろ起きてきてみると、
居間の物見櫓にいたコチカは、ちゃんと開かない目をして振り返った。
意外そうな表情をしている。
私よ、おはよ、ちゃーちゃ、と声をかけると、
しばらく私を見ていたが、のっそり立ち上がった。
私が近づくと、
私の方を向いて後ろ足を伸ばして伸びをしてから、
前に出た両手に合わせて、後ろ足を縮めた。
その結果、私の鼻先にコチカの鼻先が来た。

おはよ、コチカ、ちゅー、って。
というと、コチカは頭を下げて額を私に向けた。
その額にちゅー、と言いながら私の鼻を押し付ける。
これが、コチカと私の「ちゅー」なのだ。

階段下の棚の上にいるコチカに挨拶をするとき、
なんとなく体を撫ぜつつ、ちゅー、っとやっていたら、
条件反射になったのだろう、
ちゅー、っと言うと、私に額を差し出すようになったのである。
私はこのやりとりが大好きで、しばしば言う。
コチカの気持ちがわさついているときには、
応じてくれないときもあるけれど、そうでもないと、大概応えてくれる。

それを夫に話すと、
コチカも芸ができるってことね、とニコニコして言った。
芸。。



 *  *  *  * 


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